おそらく何度かレッスンでそんな場面に出くわした事のある
生徒もいるかと思うのですが、私がレッスンで生徒に奏法の
アドバイスをする時にはよく例え話が出てくると思います。
それも、
「草食動物が草原の真ん中で、肉食獣が襲ってくる音を感じ取っている様子を見た事ある?背筋をぴんとして、耳だけをピクピクと動かして本当に集中して音を聞いている様子。それをイメージして、ピアノを弾いている時も小さい音、聞こえにくい音をよりハッキリと聞きたいと思ったら背筋をのばし体勢をなるべく高くして、耳に入ってくる音だけに集中するの。ピアノの音は上に向かって出ているものだから、姿勢も高いとより聞き取り易いし、第一そんなにグラグラ体が揺れ続けていたら音も聞けているようで聞けていないと思うよ。」
とか、
「ペンギンが海から陸にあがるときの感じ!あの低い体勢から
高い部分へ飛び出すイメージで手首を押し出すように弾いてみて!低い体勢で出来るだけ力を溜め込んでいて、高いところへ飛び出す時にはそれを解き放つように脱力してね。」
などと、手首の動きや指の動き、ひじの使い方に至るまで
何かしら色んな”たとえ”が出てきます。
(あまりに超越した話になり、多少困惑気味の生徒もいます。笑)
日常で色々と目にするものが音のイメージや、弾き方のヒントへと繋がる事が私の場合には多々あります。
音楽は芸術なので、楽器から離れたところでも美しいものを見たり、聞いたりする事がとても重要です。
皆さん、イメージを持って一音一音の持つ意味を大切に感じて
練習していますか。