澤田みづえの音楽活動ブログ

練習時間の確保

表題は、ピアノを習う皆さんにとって
抱える悩みベスト1なのでは?と
思います。

実際、レッスンに通われている生徒の
お母様のお悩みの多くは、

『うちの子、練習しないんです。
この状態が長く続くようなら、
やめさせようかと思っています』

というもの。

講師である私に事前に相談いただける
のなら その子の性格に合わせて、
話し合いなり対策なりが立てられて
良いのですが、中にはやめるという
選択をしてしまった後で
『先生、残念ですがやめさせます』
といわれてこちらも何も言えない
状況になるという、非常に残念な
ケースもあります。

私の指導の経験上、練習がお家で
出来ないのはたいてい本人のせい
ではありません。

つまり自己管理能力がまだ未熟な
子供の内に完璧を求めすぎていたり、
あるいはこんなに上手になったよ!
聴いて!というサインを発していても
親が忙しくてきちんと時間をとって
聴いてあげられていないとか。。

練習が出来ない原因は生徒の性格や
ご家族のご事情によってそれぞれ
ですが、どれも少しの工夫で
乗り切れることが多いと感じます。

最終的にピアノから遠ざかって
しまう子供は、 そういった日々の、
親とのバトルに疲れてしまう事が
一番の原因にもなるようで…

最初のうちは、

練習が嫌い→でもピアノ自体は好き

という位の意識だったのが

怒られる練習が嫌い=
ピアノの音色さえ聴くのも嫌!

という風に、音楽自体を嫌いなんだ
と最後には勘違いをしてしまいます。

誰でも、ピアノのように反復練習を
しなくてはいけないものは苦手だと
思います。(一人の練習が大好き!
自分から毎日ピアノに向かえる!
なんていう子供は私の経験上
皆無に等しいです…もちろん、
自分の子供時代も含めて。(笑))

ですが、音楽を好きと思える気持ちや、
演奏している時だけは自分の世界に
浸れるなど、ピアノを弾ける喜びは
気づかないだけでたくさんあるもの。

☆音楽を聴いたときに自分の好きな
タイプの曲かどうか感じとることが
できるし、これから弾いてみたいと
思える憧れの曲がある。

☆練習をしていなくて初めは憂鬱そう
だけど、試しに弾かせてみると、
そのうち身体をゆらしながら
楽しそうにノッて弾きはじめる。

など、レッスンに来る生徒は
みんな何かしらピアノや
音楽全般に対して興味もあるし、
関心もあるように思えるサインを
必ず出してくれているものです。

長年続けてきたことをやめてしまう
のは一瞬で可能、本当に簡単なこと
です。

ですがお家で練習をしないからと
言って、それだけで明日からピアノを
やめさせてしまうという判断は
早計で勿体無いと感じます。

芸事はやめたら0になってしまうので。。

今はお家で練習をなかなかしない子でも
レッスンでは楽しそうにピアノに
向かっている様子を見せていたと
したら、その子は近い将来必ず
自分からすすんで練習をする日が
来ます!

過去にやめてしまった生徒さんの
共通していえることはみんな
レッスンに来るのは楽しいし、
続けたい。
でも家での練習をしないから。。
という親御さんの主張でした。

そして大抵そう仰られる親御さんは、
普段レッスン室に入られて我が子の
レッスンを見学するということが
皆無な方が多かったように思います。

『レッスンが楽しい!』
『音楽をしている時間は嫌いじゃない!』

と、我が子が楽しそうにいきいきと
ピアノにむかっている様子が
レッスンでは見受けられるか?

やめさせるという最後の判断は、
止むを得ずしなくてはならない時で
あっても、実際レッスンでの様子を
見学された後にしてあげてほしい…
と心から願ってやみません。