今週も明日で終わりますね。みなさん、怒りが湧きそうな暑さの中(笑)毎日通学にお勤めにと本当にお疲れ様でした。
さて本日もレッスン日。西陽がちょっと酷い中(笑)19時まで。しかし日が落ちるのが遅い!今からこんな感じで真夏にはどんな風になるのでしょう…。
さて小学生の生徒さんのお話。
ピアノに関しては器用なほうで、のみこみも速いほう。指の第一関節が弱くそこが独特な弱点なのですが、それが完璧に治らなくても…ある程度までは弾けてしまう子。(やはりピアノにとって基本中の基本である第一関節の強化なくしては、すべてのパッセージを十分に美しくは弾けないのは当たり前なのですが。)
ただ、この一見”器用”だっていうのが災いすることも多々あり。やはり長所は短所にもなり得て。
とかく不器用な人は コツコツ地味な練習も積み重ねて頑張ることの出来ることが多いのですが、自分が器用だと自覚してしまっている人はある程度以上は努力をしなくても良いだろう…と目標が低めな設定で満足していることが多いです。これは今まで様々な生徒のレッスンをしてきた総評なのですが。
この生徒に関してもそう。
お母様やお父様が家で練習を遠くで聞いていると、テンポもゆれる、音もころぶ。。気持ちのこもった演奏をしている時が少ないし、なんだかいつもテンポがゆれたりしていることを気持ち悪く感じてしまう…とにかく練習が浅い!目標が低い!と、的確な指摘のお母様。。
先週のレッスンでは、とうとう『こんな練習しか出来ないのなら、私はピアノをやめて良いと言っている』と仰られたお母様。
今まで色々とこの手の話は繰り返してきたけれど、もう小3という低学年とは言えない年齢にさしかかっているのだし、この子にはこの機会にきちんと話をして、壁をどうにか良い方向に打破してほしい。。せっかく持っている能力、生かすのも自分、だめにしてしまうのも自分なんだよ…と、
その思いで私も、彼女にとってはすこし耳の痛い厳しい内容のお話もしました。
そんなわけでさんざん親御さんや私にも厳しい話をされて、その後すっかり意気消沈した彼女は『ピアノをやめたい…』と一度は言ったのだそうです。
しかし、今日レッスンで演奏したのを聞いた時『お!演奏が変わった!いつも注意している場所が良くなってる!』とすぐに気づきました
一度はやめようと思ったピアノですが、自分でもう一度真剣に向き合ってみようと思ったそうです。そして、気持ちが戻ってきた時には彼女の中では大きな一歩で前進していました。練習も自分の耳をごまかすことなく、細かく部分練習し、お母様も『すこしですが、練習があれから変わったと思います^_^』と仰るほどに♫
こういう出来事は指導者として本当に本当に嬉しいものです。レッスンでも注意をすると真剣に耳を傾け、少しでも多くのことを吸収したいと願う気持ちは講師には伝わります。
今日の彼女は、まさにそれで!私もそんな彼女の熱意に大きく動かされ、いつもよりももっと内容の濃いアドバイスをすることができ、結果ハイレベルなレッスンになり満足しています。また来週もこんなレッスンをしたいなぁ。