澤田みづえの音楽活動ブログ

モーツァルト ピアノソナタ 第18番について

こんばんは!

YouTubeの配信も、昨日までに3つの動画をあげました!

なんとなく最初にアップしたのが月曜日だった関係で、そのまま月、木での配信としております。。しかしながら何の拘りもないので、今後予告なく配信日は変える可能性もありますのでご了承くださいませ。。

さて!

先日のバッハのフランス組曲に引き続き、2曲目の配信曲となります、モーツァルトのピアノソナタについて。

モーツァルトのピアノソナタは、全18曲作曲されており、こちらの18番は最終の曲となります。生涯にわたっての最後のピアノソナタの楽曲、と思うと何かぐっとくるものがあります。。(曲の雰囲気は軽やかなのですが)

第一楽章はニ長調で、8分の6拍子とあり、そうこれを聞いただけでもう軽やかさが要求されるものと断定できますね。そして、弱拍である6拍目から始まるとあって、もうこれは日本人が苦手とするワルツみたいな雰囲気のものに匹敵するかと。。(笑)

とは言っても、楽しい気分のまま、無邪気に弾くことを許されるのはせいぜい小学生までで(笑)大人は、そこをなんとかモーツァルトの”神童っぷり”を伺わせる、そう…アドリブ的なノリまでも出さなくてはならないと私は思っています。

たとえ人前で弾くにあたっての不安があれど、真剣に眉をひそめてこの曲を弾くことはできないので、テクニックなどの基礎的な問題点はけして感じさせないように弾きこなすことが第一条件です。

“粒の揃った”16分音符、パッセージによってタッチを”立てるか寝かせる”の選択、ふわっとなんとなく弾いていると見せて実はしっかりとした古典時代の構成を意識していること、そして何よりも人の気持ちをつかむ美しい音色が常に響いていること…などなど、課題は弾けば弾くほど山積みな曲です。

私は、第一楽章の子供でも簡単に覚えてしまえるような左手の音がかえって苦手で(汗)暗譜の際に特に意識せず感覚で簡単に覚えているので、本番で『あれ?この次なんだっけ⁉︎』と思ってしまったら最後、沼にハマってしまうのです…。。いやー、これはホントに怖いです。。(動画でも実はやらかしております。。)

第二楽章は雰囲気がぐっと変わり、調はイ長調。旋律を歌いこむ曲となっております。歌心がない人にはキツいと思われる楽曲です。

それに、第一楽章に引き続き日本人の文化にはない四分の三拍子…。。

美しい旋律を弾く際には、ただ旋律の横の流れを強調してべったりと弾けば良いわけではなく、バロック時代の特徴でもある多声(3声)での構成を基調としていることからハーモニーの美しさも極めて感じられるように弾かなくてはなりません。

途中で短調に転調することで、ドラマチックな雰囲気に変化するところがあるものの、あくまでも古典形式の基本であるテンポを一定に保ちながら淡々と進んで行く中にうまく味わいを残さなくてはならないところも難関です。

しかし、本当にこの曲の旋律は美しく、私はこのソナタの中で一押しの楽章となっております^_^

最終楽章である第3楽章は、軽快かつ速度の速い4分の2拍子となっており、テクニックがずば抜けて難しいことにより、この曲が最難関だと感じる方は多いかと思います。

日本人の多くの人が右利きなので、講師として教えていると、左手のテクニックに自信の無い方はやはり多い印象です。中でもこのような快速で駆け抜けていくものは、初めからもう自分の弾く曲としては選ばない!という潔い方も多いのではないでしょうか(笑)

しかしながらこの曲のテクニックには案外数パターンしか必要としないので、特にこの曲を弾きたい場合、ハノンのスケールやツェルニーの40番練習曲以降のものなどをしっかりと毎日練習してから臨むなど、出来る対策はあります!

トライしたい方、是非頑張って弾いてみてください♫