澤田みづえの音楽活動ブログ

当教室の指導の特徴とは?

よく、レッスンの際に生徒の保護者様から『先生は、けして感情的に怒ることがなく、いつも根気強く見守ってくださいますよね。私なら絶対無理です!😩』と、言っていただくことがあります。(笑)

特に最近までは意識することはなかったのですが…この感情的にならないところこそが、私の指導の大きな特徴かなと最近は思っています。

音楽は、その人のメンタルや感情が、モロに出てしまうものです。

ピンと張り詰めた緊張感の中にも、どこか心の余裕や安心感がないと、良い音色を思い切り奏でることはできません。ビクビクしたり不安に思うことが少しでもある空気の中で『さぁ!演奏の時は、どうぞのびのびと!』なんていうことは出来ません。そんなの無理ですよね。(笑)

そして、もしも先生に『とにかくあなたは生徒なんだから、私の言う通り弾いていれば良いのよ!』なんて言われるような雰囲気のレッスンだったらどうでしょう?受け身のままで、何も自ら掴みに行こうとしない演奏者になりませんか?

一昔前ならまだしも(笑)、いまだにそんなレッスンをする教室があれば、それは、講師のコピーを量産しているに過ぎません

私がレッスンで実現しようといつも意識していることは、上から見る指導よりも横並びで生徒を観察するコーチングです。

“指導する”という立場で生徒を上から見ているだけだと、生徒自身が演奏において本当に困っていることに気づけない。また、生徒の中で常に私が上にいるという感覚になってしまうと、いざという時に相談をしてもらえないと思っています。これが、私が感情的に指導しない(いや、感情的にやろうと思っても出来ないのだと思いますが)ことに繋がっています。

もちろん音楽教室の講師である以上、演奏家の先輩として、生徒に上達する上でのアドバイスをさせていただくことが、私のいる存在意義であるという意識はもちろんあります。

ですが、それと同じくらい、生徒自身が『より良い演奏をしたいのに、なかなか出来ない…』と行き詰まった際に、打開策を気軽に相談してもらえるような講師と生徒の関係性を築くことを大切に考えています。

すごく体育会系なノリかもしれませんが(笑)、当教室の生徒たちにはお馴染みの”3回ルール”というものがあります。

これは弾けていない場所があった際に、とにかく真剣な気持ちで、そこの部分だけを3回弾いてもらうというもの。1回でもきちんと弾けなければ、どれだけ弾いてもまた0カウントにして最初からやり直しです。これ、生徒さん自身はとても集中しますし、出来なかった時も本気で悔しがり、出来た時にはガッツポーズが出るほど(笑)結構盛り上がります!😆

このように生徒たちには、おうちで反復してもらえれば確実に上手になると確信している練習方法を、レッスンで私と一緒にやってもらっています

また『この子は、譜読みが苦手だな』あるいは『譜読みはやれば自力で全て出来るけど、やろうとしない傾向にあるな…』という生徒に関しては、次回の宿題になる曲の譜読みも可能な限り一緒に予習するようにしています。

どのように練習すれば上達するのかまだよく分からないお子さんたちにとっては、このような確実な導きが必要で、その導きがなければただ目的意識もなく時間だけ長く弾いてしまいがち。しかし間違ったやり方で何度となく練習の回数を重ねても、思うような結果は得られません。そのような結果、理想と現実のギャップに打ちのめされて、ピアノなんて練習してもあまり上手くならないし、面白くない!となっていくのです。

ピアノの練習は、習慣づけるまでが大変です。

しかし、一度習慣づいたものは、どんなに幼い年齢のお子様でも、自分自身で繰り返していくことが可能です。そのために、練習の型みたいなものは、ある程度最初の段階で作って提示してあげることが必要だと私は考えています。

何事もそうですが、最初の一歩が大変です。一度踏み出してしまえば、繰り返すことを意識するだけ。…そう思うと、いかに最初の一歩を早い段階で踏み出せるかが上達のスピードに影響するかが分かりますよね😃

どういう考え方の講師のもとでレッスンを始めるか。これは、今後のその子の家での練習への取り組み方を決める大事な一歩になります。

いつまでも親に言われて嫌々練習を始める毎日を送る子になるのか、この方法ならすぐに上手くなるはず!と自発的に自信を持って練習に取り組める子になるのかを決めるのは、ある程度、最初の教室選びにかかっていると思います。

人は、なかなか長期間上達しないものを楽しいとは感じにくい。だからこそ、日々の小さな”出来た!”という体験を大切にしたいですよね。

この小さな成功体験を積み重ねて、『練習するとこういう難しいところも前よりも弾けるようになってきて楽しい!』『綺麗な音が出るようになって嬉しい!』『届かなかったオクターブが届くようになった!私も成長してるんだ!』など…そういう自分の変化に気付けて、そんな成長し続ける自分自身を誇りに感じられる生徒が多く育って行く教室に、私はしていきたいと思っています😌