澤田みづえの音楽活動ブログ

レッスン始まり始まり〜!

今日は中学生組のレッスンがあり、非常に熱心に発表会の曲の譜読みに取り組んでいました。

やっぱり、私は生徒さんとのレッスンが活力になっているなぁと思います。(昨日は吠えましたが(笑)レッスンと睡眠のおかげですっかり元気です!)

…ところで、ピアノをやっていらっしゃるみなさん。”譜読み”というと、どのようなイメージがありますか?

①まずは慣れるまで、左右バラバラで最初から最後まで弾いて、そのうち慣れてきた頃に、両手で合わせ始め、冒頭から最後までゆっくりと弾く。

②このような弾き方で曲の全体を満遍なく弾いていくうちに、慣れてきたら全体的にテンポをあげて、強弱、表情をつけていく。

このようなプロセスを経ていく方が、多いのではないかと思います。

しかし、私が譜読みを指導する場合、

場所の難易度にもよりますが、1〜2小節単位の部分練習を少しずつでも確実に積み重ねていき、譜読みした当日にいきなり両手にチャレンジするという、最短かつ最善だと私が思う譜読み方法を伝授しています。

それは当教室の生徒さんたちには、なるべく和声感や転調などの色の変化を感じながら、強弱などの表情も音読と同時に見られるようにして、より早い段階で曲らしく、楽しく弾けるようになるように心がけて譜読みしていくことを、早い段階から意識してほしいと思うからです。

他教室から移ってきた生徒さんに、譜読みを一緒にレッスンでやると言うと、驚かれる保護者の方も多くいらっしゃいます。

一般的に、ピアノの先生に譜読みの仕方を教わる機会は少ないからです。

しかし、あえてその誰も教えないような譜読みの仕方を教えることで、生徒さんはより効率的に目標の曲が早く弾けるようになり、その分、仕上げまでのテンポアップや表現などの指導、テクニックの取得に充分に時間をかけることが出来ます

曲の解釈など音楽をより深く勉強することに時間をかけたい場合、楽譜通りの音を拾いながら指を動かす時期は、可能な限り少しの時間にした方が良いのです。(人によっては、一般的に譜読みに時間がかかりすぎて、なんとか弾けるようになった時に本番を迎えてしまうなんて方もいらっしゃるかもしれませんね)

講師と生徒が自由に曲についてディスカッションしたり、イメージを膨らませたり、楽譜を深く読み解いたりすることに出来るだけ多くの時間を割くことは、確実にその人の演奏のクオリティを上げることに繋がります。

それらのことが先行せず、仮に『まずはテクニックをつけるように、無心で弾き込みましょう!話はそれからです。』なんていうレッスンがあったとしたら、『テクニックをつけるのは何のために?無心って言うけど、具体的にどういう気持ちで弾き込めば良いの?』となるでしょう。(笑)

音楽は私が言うまでもないのですが(笑)、

芸術です。

そこに、正解はありません。

だからこそ、出来るだけ悩みながら、苦しみながら、迷いながら進みたい。

一方で、毎日一人で練習に向かう生徒さんは常に答えの出ない中で孤独だと思います。

しかし、私が定期的なレッスンにおいて可能な限りその気持ちに寄り添うことで、きっと今はトンネルの中でも、いずれ明るい外に出られる希望を持って、粘り強く練習できるはずだと信じています。

今日も部分的に両手で弾けるようになっていく作業をひたむきに重ねていく生徒さんたちが、だんだんと曲を理解していく様子を見て、うきうきしながらレッスンしていました!

この唯一無二のその人だけの演奏を一緒に作り上げていくワクワクする感覚を、いつも大切にしていきたいです。