澤田みづえの音楽活動ブログ

今宵は、吠えさせてもらいます。

ここ数日レッスンがない日々が少し続き、最初はゆったりと過ごしたり、心身ともに充電モード全開!…で、新鮮さを楽しむ日々だったのですが、今日くらいからレッスンがない日をすでに持て余し始めております。(笑)

…とはいえ、明日からまた通常通りレッスン始動です!

突然ですが、いつも私はレッスンや日常であった良いことを探して投稿するブログを心がけています。そして個人の特定を避けるため、マイナスの要素のある話題の時はリアルタイムでの投稿は避けるようにしています。

しかし今日はマイナス要素全開の出来事を経験しましたが、例外によりリアルタイム投稿です。

なぜなら生徒さんとの出来事により、日頃の生徒さんとの関わり方や私が今まで大切に守ってきた”レッスンの有り方”について自分の中で整理・確認をしておきたくなったからです。

私は、日頃からレッスンに対しては一人一人の生徒さんたちに覚悟を持って向き合い、その生徒さん自身の願う到達点や目指せる方向に導くべく、的確に指導していきたいと常に心がけています。

そんな中で、例えば生徒さんといつの間にか出来ていた方向性の相違や溝があったことに気付くような出来事があると、

『今までレッスンの際にコミュニケーションがうまく取れていて、充実したレッスンができていると思っていたのは、自分だけだったのか。。』

などと思ってしまい(こうして改めて書くと、暗い(笑))かなりダメージは大きい。

でも、今日は違ったんです。

まさに寝耳に水の出来事で予想だにしなかったことの連続を聞かされたのですが、

たとえ期間限定でも自分の指導を求められていた時間には、その方のために最前は尽くした。自分のやれることは全てやったし、後悔はない。

けして無理矢理そう思おうと努力しているわけでもなく、また意固地になっているわけでもなく。

自然にそう思えたことで、いつもよりもすぐに次のステージへと即切り替えて進めるような…そんな気がしました。(あ、私も人間ですので、まだやりとりを思い出すとムカムカもしたり、落ち込んだり、感情は結構忙しいのですが。(๑•ૅㅁ•๑))

それは自分史上稀に見る成長な気がしました。大人でも成長するのね、と客観視している自分もいたり。(笑)

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あ、レッスンの話に戻りますね。(笑)

私はその時々、目の前にいる生徒だけの様子を見て指導を行うことはしていません。

必ず、次なる本番や、その方の目指す次のステージ(この場合のステージは、レベルという意味も含みます)を見据えてそのために今日はどこまでのアドバイスを言っておくべきなのかを考え、計画的にレッスンを行なっています

だからこそ、対話を大切にして、何か要望や到達したいものが生徒さん自身にあった場合、それをすぐに口にしていただける出来るような関係性を築いているのです。決して安易に単なる仲良しごっこをしているわけではありません。(笑)

…世の中には絶対服従の関係で、先生には時に口答えととられるような受け答えや質問をしてはならないし、軽々しく自分の思いを言ってはいけないような雰囲気を感じるレッスンを行なっているピアノの先生もいらっしゃいます。

ただ、今は令和の時代。かつての先生絶対主義だった時代とはちがい、先生のレッスンが自分の求めるものと合っているか否かを生徒各自が判断し、生徒自身が先生を選べるような時代になっていること、これは良いことだと私も思っています。

しかし、どのような先生のレッスンを受けるにしても、生徒側にもそれ相応の姿勢があると思っていて、

先生が自分のために仰って下さっている言葉から真意を見つけ、理解しようとする努力は絶対に必要です。たとえ著名な先生についたとしても、先生の仰ることの真意とご自身の努力のピントが合ってこない限り、上達なんてしないと思うのです。

…同じような例で。

以前、知り合いがついていた音大の先生で絶対に怒らないし、いつも優しい言い方で諭すようにレッスンを行う先生の話を聞いたことがあります。

その子からは

『先生はいつでもあまり厳しいことを言わないし、言い方も常に優しい。だからそれに甘えてしまうし、そのせいで私はあまり上達しない』

なんて聞いていました

ですが、他の門下生の中にはとても上手で、音大の中でも上位のメンバーも何人もいたので、私はその子の言うことが本当にそうなのか、とても不思議でした。

そこである日。

具体的にどんなレッスンを受け、日頃どのような言葉でアドバイスを受けているのかその子に聞いてみたところ、意外にも、その先生は言い方が優しいだけで、実はその子の演奏にとってとても高度なことを要求していることが分かって、内心衝撃を受けたことを覚えています。

生徒が先生になんらかのアドバイスを求める時には、それ相応に(その先生の求める音楽のレベルまで)、自分のレベルをできるだけ日頃の練習で引き上げておく必要はあると思います。

“良い先生につきさえすれば、先生が自動的にうまくしてくれるはず…”こんな風にいつまでも受け身でいると、たとえ上達するためのヒントを与えられていたとしても、気付かずに聞き流してしまう可能性が高い。

プロの演奏家だって、最初は我流の練習で始めているのです。私自身、先生に練習方法を教えてもらったことはありません。先生がレッスンで仰ってくださる意味を自分なりに解釈して、そこに近づくための練習は自分でまずは考える。これはレッスンを受ける者として、基本中の基本の姿勢だと思っています。

誰もが最初に立つ0地点に立った時、最初の一歩から先生に頼るのではなく、まずは生徒自身がもがきながら上達を目指して出発する。その姿を見た時、講師はもっと力を貸したいと思うのです。

要は、まずは自分が変わろうとしないと、どんな優秀な先生についたとしても永遠に不満は尽きません。

そうして、例えば

“この先生も自分の理想ではないから”

と、次々に先生を変え続けたとしましょう

結果、その方は上達するでしょうか?

いえ、残念ながらそれは結局同じようなところをなぜかぐるぐると空回りしているだけで、その方が思っているよりも理想とする上達に到達していないという例は本当によくあります。

趣味でピアノをやられている方にとっては、

“この先生は私の求めているものとちょっと違う…”

と思った時に、違う先生を探し始めるリサーチ力や行動力があることも、時には必要なことかもしれません。

でもきっと、人に求めるよりもまずは自分が率先して変わる気持ちも持っていないと、どんな先生に指導をされても、その方にとってのレッスンを受ける姿勢はさほど変わらないし、それについてくる結果も同じだと思います。

永遠に埋まらない自分の理想を未来の先生に託すのも結構ですが、上達したいなら、少しでも何か学べるものはないかと意欲を持ち行動すること。

それはつまり未来の先生探しではなく、今目の前にいる先生から何を教えてもらっているのかを細部に渡って感じようとする気持ち、今の先生に教えていただいていることを当たり前ではなく、ありがたいと思える謙虚な気持ちなのではないかと思います。

その姿勢がある方は、この先どのような先生にレッスンをお願いしたとしても、どんな先生からも大切にされ、熱心に指導してもらえると思います

講師は人間です。

やはりルール違反や不義理をする人は、最終的に見放します。(そういう方は、どういう先生のもとでもそういうことを繰り返し、ブラックリストに載ります。ピアノの世界は横のつながりが実はとても強く、情報が回るのも恐ろしく速いです。そんなことを繰り返しているうちに、良い先生たちのネットワークから外されて、入会を断られるケースも多くあります。)

レッスンは、講師が今までの人生で切磋琢磨し自分で編み出してきた演奏方法などを生徒さんに惜しみなく教えるということで成り立っています

もちろん、その代わりにレッスン料をいただくお仕事としてやっていることではあります。

しかし、そのお金以上の長年の労力や培ってきた知識や自分が音大などで学ぶまでの積み重ねた膨大な時間、またプロとして人を教える立場になってからの指導経験の切り売りなどが確実に含まれています。

一度レッスンを引き受けた生徒さんに関しては、うまくいかなければ他の先生のところに行ってもらって、なんとかしてもらえば良い…なんていう無責任な気持ちで引き受けているわけではないのです。

生徒さんが私の持っている経験や力を求めてくる限り、たとえ生徒さんの思う上達に到達するのはプロ目線だと厳しいなと正直感じたとしても、最後まで諦めずに根気強く寄り添うつもりです。

しかし、残念ながら生徒の中には”この先生は私にとって用済みだ”と感じたら、水面下で次の先生探しをして、新しい先生のレッスンの体験まで済ませるまで何ヶ月も連絡が取れず、突然その後に”他の教室に行くので辞める”なんていう、ちょっと講師の立場や感覚では考えられないような行動に出る方もいます。

これは、この業界では御法度の行為です。

…こんな姿勢があからさまな生徒がいたとして、そんな生徒に誰が本気になって自分の知り得る全てのスキルを教えてあげようと思うでしょうか?

その生徒にとっては、その用済みの講師はただの役に立たない抜け殻。そう宣言されているのと同じです。噛んでも味が出てこないガムを誰が噛むのですか?と聞かれているのと同じで、なんとも失礼な話です。

…私は、今まさに私を必要としてくださっている生徒さんのために、明日も元気にビシバシと張り切ってレッスンができるよう、ここにしっかりと吐き出しています!まだ消化されきっているとはいえない苦い思いも、明日からまた私の指導を求めてレッスンに来てくれる生徒さんたちのために、負の感情など一切持ち越したくないんです。

そう。私の元気の源は間違いなく、生徒さんのみなさんと私が同じ方向を目指して頑張っている実感が持てるレッスンです

さてと。明日一日でさらに気持ちの回復ができるよう、今日は早めに寝て(笑)備えます!!!

( ̄∀ ̄)

明日からは通常のブログに戻します♪

お耳汚し、大変失礼いたしました!